秋草蒔絵香箱
- 室町時代
- 15c
- 木、漆
- H-5.9 D-7 W-9
香箱は香料を入れる蓋付の器で、香合と同義である。本作は錫の置口をつけたいわゆる「錫縁」と呼ばれる香箱で、本来、手箱に納める化粧道具としてつくられたものが、後に香箱に見立てられたものと考えられる。蓋上、蓋裏、胴側四面には萩、小禽、土坡や流水が、見込には女郎花、薄と土坡が、金の研出し蒔絵で描かれ、余白には黒漆地に梨子地粉が蒔かれている。胴側面には鍍金紐金具が付く。女性の持物にふさわしく、風にゆらめく秋草が煌びやかに描かれている。
香箱は香料を入れる蓋付の器で、香合と同義である。本作は錫の置口をつけたいわゆる「錫縁」と呼ばれる香箱で、本来、手箱に納める化粧道具としてつくられたものが、後に香箱に見立てられたものと考えられる。蓋上、蓋裏、胴側四面には萩、小禽、土坡や流水が、見込には女郎花、薄と土坡が、金の研出し蒔絵で描かれ、余白には黒漆地に梨子地粉が蒔かれている。胴側面には鍍金紐金具が付く。女性の持物にふさわしく、風にゆらめく秋草が煌びやかに描かれている。