土師器小壺はじきこつぼ

  • 古墳時代初期
  • 4c
  • 素焼
  • H-23.6 D-23

 古墳時代初期の土師器は弥生時代の土器の系譜をそのまま引いている。器形には実にさまざまな大きさ、種類がある。水や穀物の備蓄用のもの、煮炊きする料理用のもの、祭祀のお供え用のものなどである。この小さな壺は4世紀初め頃のもので、全体に櫛目が施されている。底部は平底ではあるがその形からみて土師器の段階に入るものと思われる。表面の黒い焦げ跡は煮炊き用として使われたことを示している。

土師器(はじき)

 弥生式土器の系譜に属する赤褐色の素焼土器は、古墳時代にも引き続いて生産されました。古墳時代から古代にかけてつくられたこの種のやきものを土師器と呼んでいます。一般に、丸底が多く装飾に乏しいですが、古い土師器は小さな平底で、器表を櫛目文などで飾ることも多く、弥生式土器との区別は容易ではありません。

土師器丹彩壺 土師器大壺