獣形脚じゅうけいきゃく

  • 中国
  • 中国・東周時代後期
  • 紀元前4世紀-前3世紀
  • 青銅、銀

この尻尾から首にかけて90度に割って開かれた虎型をした端金具は矩形の盤のような器の隅を支えたと思われる。その口には円環を銜え、尻尾には虎様の縞意匠の象嵌が施され、体躯の前肢の付け根から象嵌された翼意匠が体側にそって見られる。山西省侯馬牛村出土の春秋末から戦国の陶範にもこの種の有翼の虎表現が見られるが、この要素は中国においては晋起源のもので、同様に晋起源の虎縞と翼意匠を体躯に持つ鳥頭の獣などとともにユーラシアステップ、西アジアなど外来要素の影響を思わせる。このような虎の姿があるいは戦国時代に成立した四神に含まれる白虎の心象につながっているのではないか。