創立者・小山美秀子について

美を求める心

小山美秀子(こやまみほこ)は1910年大阪で生を受け、日本の四季の行事やしきたりを大切にする家庭に育ちました。女学校卒業後、情操的なものに憧れて東京の自由学園に進学した小山は、キリスト教精神を背景とした「人としてこの世に生まれた以上は社会に奉仕すべきである」という教えに深く感銘を受けます。また、寮生活を通じて学んだ「生活即教育」「独立と協調の精神」は、その後の人生の基盤となりました。

そして、哲学者・精神的指導者であり、のちに生涯の師となる岡田茂吉師(1882‐1955)と出会います。「真の文明世界は、換言すれば“美の世界”すなわち“芸術の世界”である」と説く岡田師のもと、ひたむきに信仰の道に邁進し、神慈秀明会を発会しました。

岡田師の思想を受け継いだ小山は、美しいものを求め、それにふれることは精神の高みをもたらし、ひいては美しい社会をうみだす――その信念のもとに、世界の平和と幸福のために生涯をささげました。

創立者生誕100年展について

略年譜

1910
大阪に生まれる
1941
岡田茂吉師に師事
1970
神慈秀明会を発足
1987
建築家I. M. ペイと出会う
1991
美術館構想に着手
1997
MIHO MUSEUM設立
2003
他界 享年93歳