鴟梟形金飾片しきょうがたきんしょくへん

  • 中国・西周時代
  • 9-8cB.C.
  • 金製
  • H-46 W-26.5

この梟形あるいは鳳凰形をしている大きな鳥形の金板装飾金具は前述の虎と同時代同地域に由来する棺の装飾であったと考えられているが、特に注目すべきはこのような異例と言える金の多用であり、一般に金の使用において禁欲的とも見える当時の周の全般の傾向の中で異彩を放っている。おそらくこれは西周の秦のような周王朝の中心からより西に偏った地域由来のものであろう。この秦は殷と同じ猛禽にまつわる創生神話を持っていた関連から、このような造型が由来していることも想像される。