袋物蒔絵大鼓胴
- 桃山時代
- 16c
- 黒漆塗、金平蒔絵
- H-28.4 D-11
袋物を大小八個散らした意匠の大鼓の胴である。金平蒔絵の高台寺蒔絵で、絵梨地、付描等を駆使している。特に面白いのは自由に描かれた袋の紐で、描割の技法をうまく生かしている。このような鼓胴に蒔絵の遺例は桃山時代に散見され、伸び伸びとした洒落た意匠が多い。
桃山時代 16世紀
高:28.4cm 口径:11.2cm
大鼓の胴,総体黒漆塗。袋物を大小八個散らした意匠,金平蒔絵の高台寺蒔絵,絵梨地・付描などを駆使している。とくに面白いのは自由に描かれた袋の紐,描割の技法をうまく生かしている。
このような,鼓の胴に蒔絵の遺例は桃山時代に散見され,のびのびとした洒落た意匠が多い。 (灰野)
蒔絵
蒔絵
日本の漆工芸を代表する加飾法で我が国独自に発展した。漆で文様を描き、乾かないうちに金銀などの金属粉を蒔きつけて文様を表す。起源は奈良時代に遡り、正倉院の金銀でん荘唐大刀の鞘に施された末金るの技法と考えられる。
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Catalogue Entry
Momoyama period, 16th century
Height, 28.4cm; mouth diameter, 11.2cm
The drum cylinder for a large drum. Coated overall in black lacquer. 8 small and large bags are scattered over the surface in a Kodaiji makie technique of gold hiramakie, enashiji patterning, and tsuke-gaki lacquer drawing. The free-floating arrangement of the bags' cords is a particularly interesting element of this drum cylinder and reveals an extremely skilled use of kaki-wari lacquer drawing technique.
Several examples of this type of makie decorated drum cylinder remain from the Momoyama period, and many of them share this kind of expansively chic elegance. AH